「ハイリハ東京」高次脳機能障害の実態

 (7)失行症(動作と行為の障害)

 手足は動かすことはできるのに、意図した動作や指示された動作が行えないという症状です。具体的には、歯を磨こうとして、歯ブラシをどう扱ったらよいか分からず、歯磨きのチューブを口に持っていく、食事の時にスプーンやフォークをどう扱って食べたらよいかわからないなどの状態です。軽い人ですと、単に動作が拙劣であったりします。

観念失行
 一連の動作を順序良く行うことが難しくなるという症状です。
 例えば、ポットときゅうすと湯飲みを前にして、お茶を入れようとすると、お茶の葉を入れる前にポットからお湯を注いでしまったりします。

観念運動失行
 ひとつの動作を真似したり、言われた通りにすることが難しくなるという症状です。
 例えば、「兵隊さんの敬礼をしてみてください」と伝えると、手を上にあげるだけだったり、実際に兵隊さんの敬礼をして見せて、「同じようにしてみてください」と伝えると、バイバイをしたりします。

当事者達・家族達のコメント

はしが持てない。はしが使えない。

靴のひもが結べなくなった。

昔は器用だったのに、道具を使っての作業療法が、何をやっても下手、なかなか上手くいかない。

スポーツは球技系は得意なほうで、卓球は好きでよくやっていたのですが、とにかく全般的に反応が遅く、今は悲しい程下手くそになってしまった。

(7)失行症─

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